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公開日 2026/10/30|最終更新日 2026/10/30|執筆 中村俊介(合同会社MAKER代表・2級建築施工管理技士)
雪に強いフェンスの選び方|盛岡の外構で倒れない・壊れないためのポイント
フェンスが冬に傷む原因は、降る雪の量よりも「沈む雪」「寄せた雪」「落ちてくる雪」です。盛岡の気候データとメーカーの注意事項をもとに、タイプ・配置・基礎・冬の手入れまで整理します
雪に強いフェンスを選ぶには、フェンスそのものの丈夫さだけでなく、雪がどこからどのように力をかけるかを知っておくことが大切です。盛岡では、春先にフェンスが傾いていた、柱がぐらつくようになった、という相談が少なくありません。
そこでこの記事では、フェンスが雪で傷む原因を整理したうえで、雪に強いタイプの選び方、雪の置き場を考えた配置、基礎のポイント、冬の間の手入れまで解説します。気象庁の観測データやメーカーの取扱説明書も紹介しながら、年間200件以上の外構工事を手がける合同会社MAKERがまとめました。
この記事でわかること
- フェンスが雪で傾く・壊れる3つの原因
- データで見る盛岡の雪と寒さの特徴
- 雪に強いフェンスのタイプ比較(早見表)
- 除雪と落雪を考えたフェンスの配置
- 基礎の考え方と、冬の間の手入れ
目次
フェンスが雪で傾く・壊れる3つの原因
フェンスが雪で傷む主な原因は、埋まった雪が沈むときに引っぱる力、除雪で寄せた雪が押す力、屋根から落ちてくる雪の衝撃の3つです。どれも降った量だけでは決まりません。
1. 埋まった雪が沈むときの力
積もった雪は、時間がたつと自分の重さで締まり、少しずつ沈んでいきます。LIXILのフェンス取扱説明書では、製品が雪に埋まったまま雪が解け始めると、雪が下がろうとする荷重が加わり、本体や部品が壊れることがあると注意しています(LIXIL「フェンス 取扱説明書」)。つまり、横棒や板に雪がからんだ状態が長く続くほど、フェンスは下向きに引っぱられます。
2. 除雪で寄せた雪が押す力
駐車場や通路の雪をフェンス際に寄せると、高く積み上がった雪が横からフェンスを押し続けます。さらに、除雪機やスコップで押し付けた雪は固く締まり、春まで残ることもあります。
3. 屋根からの落雪と吹きだまり
住宅やカーポートの屋根から落ちた雪は、一度に大きな重さでフェンスに当たります。また、風が抜けにくい場所では吹きだまりができ、フェンスの片側だけに雪が積もることがあります。
盛岡の雪と寒さの特徴
盛岡は、積雪の深さはそれほど極端ではない一方で、冬の冷え込みが厳しい地域です。そのため、雪の量だけでなく、凍結によって地面や基礎が動くことも考えておく必要があります。
気象庁の平年値(1991〜2020年)では、盛岡の最深積雪は年間で36cm、降雪の深さの合計は209cmです。また、1月の日最低気温の平均はマイナス5.2℃、2月はマイナス4.8℃となっています(気象庁「過去の気象データ 盛岡 平年値」)。
なお、盛岡市上下水道局は、最低気温がおおむねマイナス4℃以下になると水道管が凍結・破裂するおそれがあると呼びかけています(盛岡市上下水道局「水道管の凍結にご注意ください」)。平年の冬はこの目安を下回る日が多いということです。つまり盛岡のフェンスは、雪の重さに加えて、地面の凍結や凍上で柱が持ち上がったり傾いたりするリスクにも備える必要があります。
雪に強いフェンスのタイプ比較
雪に強いフェンスを選ぶなら、雪がからみにくく、風や雪が抜けやすい形が基本です。目隠しが必要な場所だけ板やパネルを使い、雪を寄せる側は抜けのよいタイプにすると、冬の傷みを抑えやすくなります。
| タイプ | 雪のからみにくさ | 寄せた雪・吹きだまり | 目隠し | 向いている場所 |
|---|---|---|---|---|
| メッシュ | からみにくい | 雪が抜けやすい | 弱い | 敷地の境界、雪を寄せる側 |
| 縦格子 | 比較的からみにくい | すき間が広いほど抜けやすい | 角度によって効く | 道路側、玄関まわり |
| 横板・横格子 | 横材に積もりやすい | 押されると影響を受けやすい | 効く | 雪を寄せない側の目隠し |
| 目隠しパネル | 面で受けやすい | 吹きだまりができやすい | 強い | 落雪・除雪の範囲外に限定 |
ただし、同じタイプでも製品によって柱の太さや部材の強さは異なります。そのため、カタログやメーカーの仕様で、使う地域の条件に合っているかを確認することが大切です。LIXILの取扱説明書でも、製品の性能を超える条件が必要な場所に取り付けた場合の不具合は、保証の対象外とされています。
フェンスは高くなるほど、雪や風を受ける面が大きくなります。また、目隠しが必要な範囲は意外と限られていることもあります。たとえば、リビングの窓の前だけを高くし、ほかは低めのメッシュにすると、雪にも費用にも無理のない計画になります。
配置は「雪の置き場」から決める
フェンスの位置は、冬に雪をどこへ寄せるか、屋根の雪がどこに落ちるかを先に決めてから考えます。雪の置き場と落雪の範囲を避けて立てるだけで、傷みは大きく減らせます。
- 駐車場や通路の雪を、どこへ寄せるか決めた
- 住宅やカーポートの屋根から雪が落ちる範囲を確かめた
- 道路の除雪で押し込まれる雪が、どこまで来るか把握した
- 除雪機やスコップでフェンスを傷つけない通り道を確保した
- 雪の置き場側には、抜けのよいタイプか、フェンスを立てない計画にした
特に、道路に面した場所は、行政や地域の除雪で雪が押し込まれることがあります。そのため、道路側のフェンスは少し下げて設置したり、雪が当たる位置には背の低いものを選んだりする工夫が有効です。外構全体での雪の動線については盛岡の外構業者の選び方でも触れています。
基礎と柱で差がつくポイント
寒い地域のフェンスは、柱を支える基礎のつくり方で長持ちするかが変わります。地面の凍結を考えた深さと、柱の間隔、ブロックとの組み合わせ方を、施工前に業者と確認しておきましょう。
地面が凍ると、土の中の水分が凍って膨らみ、柱や基礎を押し上げることがあります。これを凍上といいます。凍上で柱が少しずつ持ち上がると、春になって戻りきらず、フェンスが傾く原因になります。そのため、必要な基礎の深さは地域や土の状態によって異なり、現地で判断することが大切です。
柱の基礎の深さ
凍結の影響を受けにくい深さまで基礎を入れるかを確認します。地域や土質で変わるため、根拠を聞いておくと安心です。
柱の間隔
柱の間隔が広いほど、1本の柱にかかる力は大きくなります。雪が多くかかる場所は、間隔を詰める方法もあります。
ブロックとの組み合わせ
ブロックの上にフェンスを立てる場合は、ブロック自体の基礎と鉄筋も重要です。古いブロックへの後付けは特に注意が必要です。
水はけ
柱のまわりに水がたまると凍りやすくなります。そのため、水が抜ける勾配や砂利敷きも一緒に考えます。
費用の目安や工事の進め方は盛岡の外構工事費用の記事で、フェンスを含むエクステリア全体の選び方は盛岡のエクステリア選び方ガイドで解説しています。
冬の間にできるフェンスの手入れ
冬の間は、フェンスに雪を寄せない・立てかけないこと、そして雪が解け始める前にフェンスまわりの雪を取り除くことが基本です。春には傾きやぐらつきがないか点検しましょう。
- 雪を寄せない・立てかけない除雪した雪をフェンスに向けて積み上げないようにします。やむを得ない場合も、フェンスから少し離して置きます。
- 解け始める前にまわりの雪を取るLIXILの取扱説明書でも、積雪地域では雪が解け始める前に製品周辺の雪を取り除くよう案内しています。特に、横材に雪がからんだ部分を優先します。
- 金属の道具で叩かない凍った雪を割ろうとしてフェンスを叩くと、部材の変形や塗装の傷につながります。
- 春に点検する雪が消えたら、柱の傾き、ぐらつき、部材の外れや曲がりがないかを確認します。早めに直せば、補修で済むことも多くあります。
また、駐車場まわりの雪かきそのものを減らしたい場合は、盛岡の融雪設備ガイドも参考にしてください。
よくある質問
雪に強いフェンスは、どのタイプを選べばいいですか?
目隠しフェンスは盛岡では使えませんか?
冬の間、フェンスに雪を寄せてもいいですか?
傾いたフェンスは直せますか?
まとめ
雪に強いフェンスを選ぶポイントは、雪が沈む力、寄せた雪が押す力、屋根からの落雪という3つの原因を知ったうえで、タイプ・配置・基礎を考えることです。盛岡は積雪の深さに加えて冬の冷え込みが厳しいため、凍上で柱が動くことにも備える必要があります。
また、冬の間は雪を寄せない・立てかけないこと、解け始める前にまわりの雪を取り除くことを心がけてください。合同会社MAKERでは、盛岡市・滝沢市・矢巾町・北上市・奥州市・花巻市の外構工事について、現地調査・お見積り・3Dパースの作成を無料で承っております。

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